ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第34章 健康診断
「あわわわわ!大丈夫ですか!?」
先月の定期健診で採血した時と同じ。
グラッとして椅子から倒れ落ちた。
その場の医療スタッフは皆大慌て。
後ろの順番待ちにいる何人かのクラスメイトも、
『栗花落さん大丈夫!?』
って言ってる。
大丈夫ではない。
吐きそう…
この場には男性もおらず、わたしは数人掛りで部屋の中に用意されてた簡易ベッドに運ばれた。
「栗花落さん!わかりますか?気分悪いですか?」
コクッ…
頷くので精一杯。
とりあえず、吐きそうで喋れない。
「どうしましょう!とりあえず、血圧測ります!」
「そうね!あ!隣の部屋で内科検診してるんじゃないっけ!?先生捕まえられるかも!」
という会話がぼんやり聞こえながら、こんなところで吐かないように必死に堪える。
そんなことしてる間に、意識の方が先に飛びそうだった。