ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第34章 健康診断
「ひなちゃん!ひなちゃん!」
突然、聞き覚えのある声で呼ばれてうっすら目を開けた。
あれ、宇髄先生が何でこんなところに…
「ひなちゃん吐きそうか?」
は、はい。
もう吐きそうなんですずっと…
コクッ…
「君、袋でもバケツでもなんでもいいから持って来て!」
「はい!」
と女の人が袋を持って来てくれて、
「オェッ…ゲホゲホッ……オェッ…ゲホッ…ハァハァ…」
身体を起こす間もなく吐き出した。
学校でこんなことになるなんて最悪。
出るものを出し切って息を切らしてると、
「ひなちゃん、ちょっと胸ごめんな。」
と、背中をさすってくれてた宇髄先生が、体操服の隙間から手を入れて聴診し始めた。
「宇髄先生、ハァハァ…なんでここに…」
「隣で内科検診担当してたんだ。工藤先生もいるぞ。」
そうだったんだ…
って、まさか先生たちが健康診断に来てるなんて。
まぁでもノワールの学校なんだから、ノワールの先生が来るに決まってるか…
ということは、今日いろんな検査でいた先生はみんなノワールのお医者さんってこと?
知らない先生ばっかりで気づかなかったな。
だけど、内科検診になんで外科医…
まぁ黒柱だからなんでもできるんでしょう。
それよりなにより…