ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第36章 定期健診
そして、6月になって定期健診にやって来た。
「ひなちゃん、こんにちは。」
診察室に入ると、今日もキラキラの藤堂先生が素敵な笑顔で迎えてくれる。
「こ、こんにちは。」
定期健診はいつも緊張して来てるのに、こんなキラキラ笑顔で迎えられると、自分の中で緊張とほわほわな気持ちがぶつかって変な気持ちになる。
「どうぞ、座って。」
と言われて、藤堂先生の目の前に腰を下ろす。
「今日すごくジメジメして蒸し暑いでしょ。学校で気分悪くなってない?」
「はい。大丈夫です。」
「うん。それならよかった。そしたら…」
と自然な流れでまずは問診から始まる。
「前回の健診は健康診断のすぐ後だったね。その後は何か具合が悪くなったとかなかったかな?」
「はい。ありません。」
「梅雨で雨の日もかなり多いけど、喘息も出てない?」
「はい。」
「雷の日は泣かなかったかな?」
え!?
な、なんでそんな質問を…
もう、藤堂先生も時々こういうとこあるんだよね。
「な、泣いてないです。冗談はやめてください。」
「ははっ。ごめんごめん。ひなちゃん、僕の健診3回目なのに緊張してるみたいだからさ。そしたら、特に変わったことはなかったでいいかな?他に伝えておきたいこととかも大丈夫?」
「はい。大丈夫です。」
「うん。そしたら聴診させてね。」
と言われ、ブラウスのボタンを外し前を開く。
「はい、深呼吸してー…」
「スー…ハー…スー…ハー……」
と藤堂先生の聴診を受けてると、