ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第36章 定期健診
「えっと、その、いつもダッシュしてました。」
「えっ!?」
えっ…
藤堂先生、なんでそんな驚くの?
「ひなちゃん、高等部になってからいつも?月に2回欠かさずに?」
「はい…」
「はぁ…、それで……。」
藤堂先生がため息をついてる…
明らかに顔色も変わった…
キラキラオーラが消えた気が…
「ねぇ、ひなちゃん。」
「は、はい。」
「走っちゃいけないのは知ってるよね?」
「わかってます…」
「わかってて走っちゃったの?しかもダッシュで?」
優しい王子様の藤堂先生が、
穏やかに包み込んでくれる声が、
消えた…
「ごめんなさい…。走っても何ともなかったので…。」
「あのね、ひなちゃん。今まで具合が悪くならなかったのはたまたまだよ。そういうことはちゃんと伝えてくれないと…」
五条先生とは違って優しく言ってくれるけど、藤堂先生内心はすごく怒ってる…
「そしたら、今日は検査を追加するからね。」
「えっ!?そんな、なんで…」
藤堂先生から衝撃的なことを聞いて固まってると、
「当然だ。」
と五条先生に追い討ちをかけられる。