ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第44章 まさかの朝とまさかの進路
そして、勉強会が終わった帰り道。
サービスエリアで五条先生がソフトクリームを買ってくれた。
もちろん、五条先生と2人で半分こなんだけどね。
「アイスっ!アイスっ!いただきま〜す!」
って五条先生とソフトクリームを食べてると、
「なぁ、ひな。昨日の話なんだけど、本気で考えてみないか?医者になること。」
「え?」
「向いてると思うんだ。頭の回転が良いし、何でも器用にこなすし、人の悲しみや辛さもわかるだろ?ひなみたいな子は、きっといい医者になれるんだけどな。」
すごく真剣な顔で、綺麗な瞳で五条先生に見つめられる。
そんな真っ直ぐ見つめられると思わずうんと言ってしまいそう。
「で、でも…」
「高校卒業したら、他にやりたいことあるのか?」
やりたいこと…
そんなの考えてなかったけど…
「自分が何をやりたいかとか、何になりたいかとかって考えたことなかったです。ただ、わたしは今の幸せな時間が続けばいいなって。ずっと五条先生と一緒にいれたらいいなって思ってるだけで…」