ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第51章 モクモクタイム
「ん。智樹くんおつかれさま。今日も上手だったな。えらいぞ〜!」
と五条先生が智樹くんの頭をわしゃわしゃ。
智樹「モクモクのこきゅうしてるから!あ、おねぇちゃんもモクモクのこきゅうをしたらいいんだよ!」
モ、モクモクの呼吸…
この子もきっとあのアニメ好きなんだろうな。
「そ、そっか。教えてくれてありがとう。」
「お、智樹くんはモクモク柱か〜!今度お姉ちゃんに呼吸の仕方教えてあげような。さぁ、智樹くんお部屋帰ろうか!」
智樹「うん!ごじょーせんせっ、きょうのばんごはんなぁにー?」
「んー?今日はな〜…」
と帰っていく五条先生と智樹くんをポカーンと見つめる。
そんなわたしの顔の前で、神崎先生は手のひらをヒラヒラ。
「おーい!ひなちゃん大丈夫?ひなちゃんも病室戻るよー。」
「す、すみません。大丈夫です。五条先生って、あんな小さい子に好かれる感じだったんですね。初めて見ました、あんな五条先生…。」
「ははっ。五条先生、普段わりとあんな感じだよ?結構笑うし、子どもの目線に合わせて話すし、言葉遣いも変えるしね。まぁ、小さい子にも容赦なく叱る時は叱るけど。」
「わたし叱られてばっかりだった…。今もですけど…。」
「それは〜、五条先生ってツンデレだからさ。ひなちゃんにはなんかツンツンしちゃうんだろうね。まぁ、半分ひなちゃんが悪いこともあるけどね。笑」
「なっ…。そ、そうですよね。自覚してます。」
「まぁ、五条先生はひなちゃんが嫌いでツンツンするわけでも無愛想になるわけでもないし。むしろその逆って感じ?んまっ、とりあえず病室戻ろう!」
「は、はい…」
と病室に戻ってきて、少し休憩してから課題に取り掛かった。