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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第6章 病院生活のはじまり



そして、血圧を測り終える頃に五条先生がやってくる。




「おはよう。気分はどうだ?」




気分がいい日なんて、わたしの人生にあるわけない…



毎日があの人の恐怖だった。

怖い、痛い、苦しい、つらい…

今だってこのよくわからない状況に混乱してる。




「今日もごはん食べてないな…。お腹空いてないか?」




お腹…

いつもペコペコだったのに、そういえばなんで空かないんだろう…。




「スープ、ひと口飲めないか?」



「………。」




昨日も同じこと言われた。そして昨日も黙ってた。

五条先生はオーラのせいか、背の高さのせいか、その声のせいか、しゃべり方なのか…

とにかく威圧感がすごい。

そして、怖い。




「…胸の音聴くぞ。前開けて。」




五条先生は毎朝回診に来てる。

わたしが黙ってても淡々と診察を始める。




「ひなちゃん、ごめんね。前開けさせてね。」




まこちゃんってすごいの。

いつの間に?っていう早業で病衣をめくってしまう。

そして、もちろん身体が震え始める。



どうして胸の音なんて聞くんだろう…?

それに、こんな傷だらけの身体を人に見られるなんて…



たぶん、今日も深呼吸なんてできてない。

だって、身体が震えてるから。

それでも五条先生はいつも真剣に聴診してる。

たった1分ほどのこの静かな時間が、わたしには怖い。


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