ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第55章 不穏な予感
コンコンコン___
「ひなちゃん、おはよう。」
「おはよう、まこちゃん。」
「今日は調子良さそうだね。はい、体温よろしくね。」
と体温計を受け取って脇に挟む。
「あ、忘れないうちにひなちゃんに言っておこう。」
「なに?」
「ごめんね。明日からわたし5日間いないの。」
「えっ…?まこちゃんいないの…?」
「うん、研修に行かなくちゃいけなくてね。」
「5日間も!?」
「そうなの、大変でしょ?わたし看護師になって今5年目なんだけどね、5年目の看護師は全員受けないといけない研修があるんだ。」
そんな…。
5日間もまこちゃんがいないなんてどうしたらいいの?
「わたしが研修の間は、代わりに姫島さんって覚えてるかな?夏樹くん担当してた看護師さんが来てくれるからね。」
「うん…、わかった…。」
けど、まこちゃんがいない5日間、このイレギュラーな日常はなんだか嫌な予感がする…。