ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第6章 病院生活のはじまり
「そんなに眠いのか?なんで眠いんだ?」
「……。」
何も言えずに黙ってると、
「昼夜逆転するから、夜まで寝るのは禁止だ。ほら、スープ。ひと口でいいから飲みなさい。」
と言われスプーンでスープをすくってみたものの、すぐには口に運べない。
わたしはスプーンをじーっと見つめて、
五条先生はわたしをじーっと見つめて、
シュルッ……
何を言うでもなく、わたしがちゃんと飲むのを見守っていた。
すると、突然五条先生のスマホが鳴って、どうやら呼び出しみたいですぐに立ち上がる。
そして、
「頑張ってもう少し飲みなさい。」
それだけ言って部屋を出ていった。
…カチャン__
飲めない…。
そう思ってスプーンを置いた瞬間、睡魔に襲われまた眠りについてしまった。