ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第57章 呼び起こされた過去
ひなの病室に着くと、藤堂先生がドアを開けてくれる。
すると、中には姫島の姿が。
藤堂「姫島さん…?」
姫島「せ、先生!!ひ、ひなちゃんいなくなって!」
"ピクッ、ギュッ…"
…ん?
今、一瞬ひなの身体がピクっとして…
藤堂「…うん、屋上にいた。すぐ消毒と点滴持ってきて。身体温めるものも。」
姫島「は、はいっ!」
と、藤堂先生は冷たく姫島に指示を出した。
姫島が出て行くと、すぐにひなをベッドに下ろし体温を測ろうとするが…
「ゃだ…ハァハァ、もぅ、触らないで…ケホケホッ…ヒック…やめて…ッケホケホ…ゲホゲホッ…ゲホゲホゲホッ!!」
今ひなが触れられることに抵抗してるのはわかってるが、ここで処置させてくれないのは困る。
俺はひなの両頬をそっと手で挟んだ。
「ひな!落ち着きなさい。こっち見て。」
「ビクッ…!」
少し語気を強めたんでびっくりしてるが、ひなと目がしっかり合った。
目を合わせられればこっちのもんだ。