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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第60章 治療再開

-ひなのside-




ん…



気がついてそっと目を開けてみる。

外は真っ暗で、オレンジに近い柔らかな明かりだけがついたここは、病室だってすぐにわかった。

とても静かだけど、パサッ…ペラッ…って、紙を捲るような音が時々響く。



五条先生…



"トクン"



音を立てないように、目だけをチラッと横にやると、丸椅子に座って五条先生が論文か何かを読んでる。



五条先生、待っててくれたんだ。

約束したから、治療終わったら会えるって約束だったから、ずっといてくれたのかな。



真剣な顔して論文を読む姿がかっこよくて、少しの間じっと見つめた。




「…そんなに見つめるな。ちょっと待ってな、もう読み終わる。」




…っ!



目が覚めてから2分も経ってない気がするけど、じっと見てたら五条先生が突然しゃべった。

そして、すぐに論文を棚に置いて、




「俺の顔、そんなにかっこよかったか?」




って、頭ぽんぽんしながら顔を覗かれた。


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