ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第8章 爆発する心
なんでかなんてわからない。
なにが気に食わなくて、なにが引っかかってこんなことしたかわからないけど、自分の中でなにかが爆発したんだと思う。
気づけばトレーごとスープを床にひっくり返してた。
「なんで飲まなきゃいけないの?今まで散々食べさせてもらえなかったのに、なんでそんなに食べろって言うの?わたしだって食べたいよ!こんな温かいごはんもらって、食べたくないわけないじゃん!!でも突然こんなことになって日常が変わって…、もうわけわかんないの!!」
ガッシャーン!!
今度はベッドから立ち上がって、点滴のスタンドを思いっきり投げ倒した。
この時すごい音がしたんだろう。
まこちゃんが部屋に来て、知らない先生も次々と部屋に来たけど、そんなのもうどうでもよかった。
「ひなちゃん!落ち着こう!!」
「触らないでっ!!」
まこちゃんがわたしを止めようとしてくれたのに、あろうことかわたしはまこちゃんを押し倒した。
興奮し切ってて、そもそもなぜ押し倒せたのかもわからない。