ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第8章 爆発する心
すごい大声で叫んでた。
喉も肺すら痛くて仕方ない。
水の入ったペットボトルを投げつけて、枕を投げつけて、スリッパも投げつけて、タオルやらなんやら全部投げつけて。
信じられないくらい部屋を散らかした。
自分でもなんで立ってられるのか不思議なくらい体力を使ったのがわかる。
本能的にこれ以上立ってるのはやばい気がして、思わずその場にへたり込んだ。
部屋には五条先生とまこちゃんと藤堂先生と、知らない先生が何人かいる。
いつの間にかこんなにたくさんいるのに、誰もなにも言わずに黙ってわたしを見てた。
そしてシーンとした部屋には、
ポタッ…ポタッ…ポタッ………
腕から滴る血と目から溢れる涙が落ちる音だけが、不思議とそれだけが響き渡って聞こえてた。
自分の荒れた息遣いが聞こえてきたのはそれから。