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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第63章 苦い思い出



「ひな…」




姫島の一件以来、ひなはアイツの記憶がチラつくようになったまま。

ちょっとしたことで出てくる記憶が邪魔で苦しくて仕方ないんだろう。




「大丈夫だ。今日は俺がいる。」




この前、帰りが夜中になった日、ひなが泣きながらソファーで待ってた。

アイツが夢に出てきたらしく、目が覚めて1人で怖くて眠れなくなったって。

LIMEでもしてくりゃいいのに、気遣っていつもしてこない。

その後、俺のベッドで一緒に寝ると安心してすぐ眠りについた。



そして、今日も俺のベッドに2人で入り、




「ひな、もっとこっちおいで。」



「はぃ…//」



「ほら、手。」



「五条先生…」



「朝まで握ってるから。これで悪い夢なんて見ない。安心して寝な。」



「はぃ…//」




と照れて遠慮しがちなひなの手を握り、ひなが眠ったのを確認してから俺も眠りについた。


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