ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第65章 不安定な情緒
そして翌朝、起きてリビングに行くと、いつの間にか帰ってきてシャワーを浴びたところであろう五条先生が。
「おはよう。」
「五条先生!おはようございます!」
少し久しぶりだったから、うれしくて声も弾む。
すると、
「気分が悪いのはいつからだ?」
「え?」
「いつから具合悪かった?ご飯も食べれてないんだろ?吐き気はいつから?」
あ…、これは、もう…、夏樹くんだ…。
「あ、あの…、えっと…」
「俺がいて気づかなきゃ自分から言えないのか?藤堂先生との約束破るの何回目だ?だいたい自分が1番辛い思いするのになんで我慢する?」
久しぶりに会ったのに、いきなり怒られて涙が…
「ごめんなさい…」
「泣かせたいんじゃなくて、ひなが心配だから言ってるんだ。今回みたいにどうしても会えない時間が続くことだってあるだろ。そんな時はひなが自分で声を上げてくれないとさすがにわからん。」
朝から正論のシャワーを浴びせられて、何も言い返すこともなくて、ただただ涙だけ流し続けた。