ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第67章 鉄剤注射
藤堂「大丈夫。ギリギリだけど、注射はもうしないよ。今日でおしまい。」
「本当ですか⁉︎」
藤堂「うん。ひなちゃんよく頑張ったしね。ただ、何度も言うけどギリギリ正常値あるだけで、油断すればすぐに数値が悪くなると思う。そうなればまた注射だから、調子に乗らないように。」
せっかくよくなったのに、また注射というわけにはいかない。
「はい、わかりましたっ。」
いつもよりハキハキと返事した。
藤堂「特に、走ったり運動したりしないように注意してね。今は貧血が改善されて身体が軽く感じるから、たくさん動きたくなると思う。でもそこは我慢するんだよ?貧血や喘息の方も悪化してしまうから。」
「はい。気をつけます。」
藤堂「それから、しばらくは鉄分やタンパク質をしっかり摂ること。そんなに偏った食事はしてないと思うけど、ひなちゃんは少食だから。たくさん食べて体力もつけるように。」
「はい。頑張ります。」
藤堂「よし。そしたらこれでおしまい。定期健診はこれまで通りだから、また来月の初めに来てね。」
「ありがとうございました!」