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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第68章 お父さんとお母さん



「五条先生?わたし、五条先生のお父様から"こんな小娘はいらん!認めん!"なんて言われたらどうしよう…」



「んなこと言うわけないだろ笑。いつの時代の頑固親父だよ。親父もお袋も、聞けばきっと喜ぶはずだ。それに、もし反対するようなこと言ってきたら、その場でアメリカに強制送還するから。」




いや、強制送還って…笑




「わかりました。ご両親の前では頑張ります。」



「何を頑張るんだよ、頑張らんでいい。いつも通りの、ありのままのひなでいいから。ヘマしないようにって気張ってたら熱出るぞ。」



「は、はい。」



「ん。…ほら、肉まだ残ってる。もう食えないか?」



「え、えっと…、あとひと口食べます…。」



「あと3口は食べなさい。それ以外は食べてやるから、ほら。」




とわたしのお皿からお肉を回収し、ご丁寧に3口分だけ残して返してくれた。



なんか…

こんなやりとり中学生のころ病院でよくしてたよね。

もう高校生なのに。



はぁ…



ちょっと懐かしいような、何も変わってなくてうれしいような、情けないような。

最後の3口食べ切るのを、今日も五条先生にしっかり見届けられた。


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