ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第68章 お父さんとお母さん
そして、再びアルバムのページを捲っていくと、
あ…。
今度はダディーとマミーの写真を見つけた。
いくつか写真があるけど、1番目に留まったのは、ダディーとマミーとわたしが3人で写った写真。
五条先生のお家とは、似てるけど少し違うお庭。
ダディーはわたしを抱っこしてて、マミーはダディーとわたしに手を添えてる。
そして、3人ともすごく幸せそうに笑ってる。
五母「この写真はひなちゃんのご実家よ。うちとはご近所さんで、この日も家族でお呼ばれしてたのよ。」
わたし、こんな素敵なところに住んでたんですね。
ダディーとマミーに囲まれて、わたし、幸せですね。
そう言いたかったけど、
「………グスッ……グスン、………グスン…」
代わりに涙を流してしまった。
「ひな。」
「うぅ……グスン………うぅっ……グスッ…ヒック、ヒック…」
お父さんとお母さんの前で泣きたくなかったのに、五条先生が隣に座ってぎゅってしてくるから、結局いつものように泣いてしまう。
「ひなの幸せたくさん詰まってたな。よかったな。」
つらくて寂しくて涙が出るわけじゃない。
アルバム見れてうれしかったです。
そうお母さんに伝えなきゃって思ってたら、五条先生がそれ以上の言葉で伝えてくれた。