ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第70章 嘘と隠し事
「ひなちゃん、お疲れ様。」
「藤堂先生!修学旅行は?行ってもいいですかっ!?」
検査結果はどうだったのか。
いや、問題は行けるか行けないか…
それさえわかれば今日はいいんだ。
と、少し食い気味で聞いた。
「うん、大丈夫だから落ち着こうか。笑」
「大丈夫?…ってことは行けるってことですか?」
「そうだね。もう先に言ってあげると、修学旅行は行ってもよし。」
「えぇっ!やったぁー!!藤堂先生、ありがとうございます!!」
中学では行けなかった修学旅行。
うれしくて思わず、藤堂先生の手を取り握りしめる。
「ははっ。そんなに興奮してたらまたお熱出るよ?行けなくなってもいいのー?」
と言われて、
…はっ!!
「す、すみません!」
慌てて藤堂先生の手を離した。