ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第74章 ぶどうジュース事件
宇髄「やっぱりか。藤堂、ステートあるか?」
藤堂「持って来てます。」
宇髄「神崎、脈測ってやれ。」
神崎「はい。」
みんなもバタバタと動き出す。
すると、
「ハァハァ…、……ク…する…」
「ん?ひな気持ち悪いか?吐く?なんて言った?」
「…バクする…ハァハァ…、しんぞぅ…が、ハァハァ…バクバク……」
心臓がバクバクする…?
ひなが自分から心臓のことを口にするのは今日が初めて。
聴診する藤堂先生も、脈を測る神崎先生も、宇髄先生も工藤先生も、ひなの言葉に顔をしかめた。
工藤「心臓…?」
藤堂「……うん。雑音は確かにあります。喘息も出てますけど、心雑音も。」
ステートを耳から外しながら藤堂先生が言う。
神崎「今、脈かなり早いです。乱れますね…」
工藤「すみません。俺もちょっと聴診します。」
と、今度は工藤先生も聴診する。
「ケホッ……ハァハァ…病院、行く…?」
藤堂先生にも工藤先生にも聴診されて、話も耳に入ってるのか、今にも閉じてしまいそうな目を必死に開けて、ひなは不安そうに聞いてくる。
「今日は行かないから大丈夫だぞ。ひな、眠かったらもう目閉じな。アルコールが回ってるんだ。このまま寝てもいいから。」
と頭を撫でてたら、素直に目を閉じて眠りについてくれた。