ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第74章 ぶどうジュース事件
宇髄「…なぁ、夏樹。そういえば今日来てすぐに、ひなちゃん最近よく息切らすとか言ってなかったか?2人で言い合いしながら。」
夏樹「あぁ、言ったよ。教室移動で階段上がるのしんどそうにしてる。踊り場でハァハァ言って、休憩しながらじゃないと一気に上りきれてない。だから、授業もよく遅刻しかけてた。」
藤堂「ひなちゃんそれ健診の時言ってくれてないな…」
夏樹「うわ、ひなのまた言ってなかったのか。先生に言えよっつったんだけどな。チクると後でうるさいから信じたのに、密告しとけばよかった。」
「そういう時のひなの言葉は信じなくていいぞ…」
夏樹「ひなの、恋人にまでそんなこと言われてんじゃん笑。って、それはそうと、ひなの心臓も悪いの…?」
工藤「あぁ。生まれつき心臓に穴があいてるんだ。これ自体はそんなに珍しい病気じゃないけどな。」
夏樹「マジかよ…。それ、ひなの知ってんの?」
「心臓が良くないことは伝えてあるけど、穴があいてることはまだ知らない。言うと何か症状が出た時に怖がって隠すから、わざと言ってなかったんだ。」
夏樹「そうか。んじゃ、俺も黙っとく。」
「ま、結局隠してたみたいだが…」
と膝の上で眠るひなに視線を落とすと、未だ真っ赤な顔してスヤスヤと。