ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第10章 眠れない夜
シュッ、シュッ、シュッ、シュッ……
「んんっ………」
朝はシュッシュッという音で目が覚めた。
まこちゃんが血圧を測ってる。
「ひなちゃん起きた?おはよう。気分悪くない?」
「…うん。あれ、もう9時?」
「五条先生が夜発作起きてしんどいだろうからって、目が覚めるまで寝かせてあげてって。」
そっか、そうだったんだ。
いつもは8時にごはんが運ばれるのに、五条先生って優しいんだ。
昨日の夜も、すごく優しかったし、すごく安心した。
あの人のことを誰かに話せたのも初めてだった。
ごはん…、ちゃんと食べたいな。
「まこちゃん、おなかすいた。」
「え!!ひなちゃん、お腹空いたの!?」
昨日まで食べれないと言っていたのに突然お腹が空いたなんて言われたからか、まこちゃんはめちゃくちゃ驚いてた。
「ちょっと待ってね!すぐ持って来るね!」
そう言ってまこちゃんは部屋を出ると、すぐにごはんを持って来てくれた。
「おまたせ!ひなちゃん、わたし他の子のところにも行かないといけないの。後でまた来るから、ひとりで食べられる?」
「はい。」
「ゆっくり食べていいからね。そしたら、また後でね!」