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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第77章 カテーテル検査



工藤「それじゃあ、さっそく説明していくな。まず、今回ひなちゃんに受けてもらう検査は、カテーテル検査。細い管をひなちゃんの足の付け根から心臓まで入れて、心臓がどんな状態か詳しく診ていくぞ。」




管を…足の付け根から…心臓に…管を…心臓に…?



説明が始まったところでさっそく頭がパニック。



なんで心臓の検査なのに足なの?

足から心臓まで管が入るって意味がわからない。

というか心臓に管って何…?




「足に…管……」



工藤「うん。足の付け根にある太い血管に管を入れて、その血管をずーっと進むと心臓までいくんだ。手首から入れる方法もあるけど、ひなちゃんは血管が細いから足から入れるな。」



「はぃ…」



工藤「そして、ひなちゃんが一番不安な痛いかどうかだけど、それは心配しなくて大丈夫。最初に局所麻酔をするから、その時だけ我慢すれば後は痛くないぞ。血管も心臓も痛みを感じないから安心してな。」




もちろん、工藤先生の説明はもう聞けてない。

せっかく痛くないって言ってるのに、わたしは完全スルーしてる。




工藤「検査の前と後にもいろいろあるけど、検査自体は1時間くらい。ひなちゃんはベッドでゆっくりしてるだけでいいよ。ざっと説明したけどここまでいいかな?」



「………。」



藤堂「ひなちゃん?」



「………。」



「ひな?」




ビクッ!




「は、はい…!」




完全に自分の世界に入り込んでたわたしは、五条先生がそっと背中に手を添えただけでビクッと跳ねてしまった。


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