ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第77章 カテーテル検査
「ひな?今説明してもらってるのはひなのことなんだ。俺のでもなんでもなくて、ひなのここ。」
と、五条先生がわたしの心臓を指差す。
指を差されただけなのに、その瞬間、なぜかこの子(心臓)を守らなきゃって気持ちが湧いてきて、わたしは心臓を包み込む気持ちで胸に手を当てた。
「そう、そこ。自分の身体のことだからしっかり聞こう。嫌でも怖くても、みんなひなの不安がなくなるまで寄り添うから。そのために、こうして説明もしてるんだ。」
「はい…ごめんなさい。」
工藤「ごめんな。難しい話駆け足でしちゃったもんな。そしたら、ひなちゃん。もう1回説明するから、しっかり聞いてくれるか?」
と、今度はホワイトボードに絵を描きながら、わたしにもわかりやすいように検査のことを説明してくれた。