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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第10章 眠れない夜



コンコンコン___


「………。」



「スー………スー………」



「…おい。」



「スー………スー………」



「はぁ…。おーい。」



「スー………スー………」



「……こらっ!!起きなさい!!」




ビクッ‼︎




「はいっ…」




しまった…

お腹いっぱい食べて眠くなって寝たらダメだって思ってたのに、知らない間に寝てた…。




「はいじゃない。明るいうちに寝るなって言っただろ?忘れたか?」




はぁ…

ごはん全部食べたからなんなら今日はほめてもらえるかと思ったのに、結局怒られた…

優しいだなんて思ったのは撤回しとこう。




「…ごめんなさい。」



「前開けて。聴診するぞ。」




まこちゃんもいないし、五条先生にこれ以上怒られないように、大人しく初めて自分で病衣をめくった。

なぜだか、もう身体が震えない。




「…ん。もういいぞ。」




首を触って目を見てっていつもの流れが終わって、わたしはさっき怒られたのでしょぼんとしてると、




「ご飯、全部食べてえらかった。」




ぽんぽん…



と頭を撫でてくれた。



あれ、またビクッ…ってならなかった。

それに、やっぱり優しい…

そうやって頭ぽんぽんってされると、なんかほわほわする。

きっとこの時のわたしの顔は間抜けだと思う。




「今日、昼も夜も完食できたら点滴ひとつ外すからな。」



「ほ、本当…?」



「あぁ。その代わり、昼間寝たら外さない。いいな?」




うっ…それはなんとしても頑張らないと…


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