ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第78章 わたしの心臓
手術の翌日、胸の傷口を確認しようとすると、まだしんどそうにぼーっとして、酸素マスクもつけていたのに、ひなちゃんは"やめて…!"と泣き始めた。
それから次の日もその次の日も、そして今日も。
心臓の辺りを決して触らせようとしない。
五条「どうしても怖いようなんです。穴があいて一度メスが入った心臓に、これ以上何か起こるのが怖いみたいで…。欠損症のこと話した時から、ひな…ずっと心臓のこと庇ってます。」
神崎「検査や診察ができないのはもちろん、精神面は心配ですね。ひなちゃんは精神的にやられると特に崩れていくから、聞いてる様子じゃ回復も遅れるかも。」
宇髄「夏休み中に退院させてやりたいと思ってるんだがなぁ…」
藤堂「えぇ。ですがまだ食事も取れてないんですよね…」
宇髄「う〜ん…、なかなか厳しいな。」
「術後はある程度ナーバスになるだろうと想定してましたけど…」
宇髄「思った以上だな。」
藤堂「ですね…。」
とみんなで頭を抱えながら、黒柱会議は今日も1時間ほど行われた。