ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第78章 わたしの心臓
「五条先生。は、恥ずかしいから早く離してください…」
「ん、わかった。けど、もう逃げないって約束な。先生たち診察と抜糸しに来たんだ。ちゃんと聴診してもらうぞ。」
…はい?
今、なんて言いました…?
工藤「お、ひなちゃん聴診させてくれるの?」
あ、はい。
どうぞしてください。
聴診はもう頑張りますので。
ってそれはもういいのよ。
そこじゃなくて、聞き間違いじゃなければ、わたし抜糸って聞こえたような…
「抜…糸……?」
工藤「うん。手術の後、お腹の管抜いたところ少し縫っただろ?そこ今から抜糸するな。すぐ終わるから先にやっちゃうか。よし、ひなちゃんベッド横になって。」
いやいやいや!
「き、聞いてませんでしたけど…!抜糸するなんて。心臓は抜糸いらないって聞いてたし…そもそも手術終わってなんか縫ってましたっけ??」
工藤「あー、ドレーン抜く時ひなちゃんパニックだったからな。覚えてなかったか。でも、言ってあげる隙もなかったな。まぁ、痛くないし大丈夫だ。一瞬で終わらせるから、な!」
と真っ白な歯を見せてニカッと。
そして、
五条「ん。ひなベッド倒すぞー。」
藤堂「ひなちゃん、パジャマ前開けるねー。」
あれよあれよという間に抜糸されて、久しぶりの聴診もされた。