ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第80章 医大生、新たな出会い
_____昼休み
学食で夏樹くんとランチタイム。
履修科目がほとんど同じだから、夏樹くんとは基本一緒に行動してる。
せっかく大学生になったのに、新しい友達作らなくていいのかなと思って、
「夏樹くん、わたしとずっと一緒でいいの?わたしといたら、新しい友達できなくない?」
って聞いたら、
「んなこと気にすんなよ。無理に作る友達ならいらないし、本当に友達になるやつは、どうしてようが自然と友達になるもんだろ。それより、慣れない大学生活でひなのを1人にする方が心配だわ。今日も手のひら擦りむいてるし、危なっかしい。」
と最後のところは余計だけど、ちょっとかっこいいこと言ってきた。
まぁ、そうやって言いつつ、先生たちにわたしの"御守り(おもり)"を頼まれてるんだろうけど、夏樹くんがいいと言うならわたしはありがたい。
ところで、さっきの七海傑。
1限が終わると、わたしを見ることも話しかけることもせず、スッと席を立って行っちゃった。
次の2限の講義では離れたところに座ってたし、ぶつかったとはいえ、なぜ隣に座ってきたのか。
それに、わたしの名前も…
どうして知っていたのか、謎のまま。