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理恵の初体験──ヌードモデルの覚悟──

第1章 理恵、奮戦(女子高生)


私は女子大生になったばかりで、私の彼は美大生。

二人は高ニからのクラスメートだ。

彼は絵が上手くて、私も彼のスケッチブックを見るのが好きだった。

卒業までに、私がモデルをつとめた作品と呼べる絵は3点仕上がった。
夏と冬の制服姿と浴衣。

そのうち、彼の才能に周囲の大人も気づいた。

本人も美大を志した。

こうなると、ヌードという基礎を避けて通るわけにはいかなかった。

実際、美大の入試科目にはヌードデッサンがあった。

──私、裸にされるかな?

結論から言えば、そうはならなかった。

最大の理由は、私が女子高生だから、ということだったんだろう。

モデル事務所に要請して、プロが派遣されることになった。

彼が描く初めてのヌードは、プロに持っていかれるのだ。

そのときの私の気持ちは文字に表しにくい。

少なくとも、裸にされなくてよかった、という感情は薄かった。

──大事な試験だから、素人がでしゃばってマズイことになったら責任とれない──

そんな理屈をこねて、自分を納得させていたように思う。

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