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異世界転生しなくても美女とハーレム

第2章 ツンデレ女子社員

「課長、昨夜はどこにいたんですか⁉」

「まあ、落ち着くんだ、加恋。こんなところで危ないじゃないか」

「なんなら、ここから突き落としましょうか?」

彼女が言うと冗談に聞こえないから笑えない。

「昨夜は、接待で遅くなってな、それでホテルに泊まったんだ」

「メッセージをいっぱい送ったのに、全部、未読無視なのは?」

「ちょっと飲み過ぎてな……ホテルに着いて直ぐに寝てしまったんだよ」



「へ~」

加恋の瞳が、まるで虫けらを見るような冷たい視線に変わる。

「じゃあ、なんで首筋にキスマークがついてるの?」


(はう⁉)

しまった、由紀恵め、そんなことをしていたのか?

私は、思わず首筋に手をやる。


「嘘よ。やっぱり浮気してたんでしょ、課長」

やられた! これ以上は隠せないか……私は観念した。


観念して、常套句の嘘をつくことにした。



「すまない……恥ずかしくて言えなかったが、実は、風俗へ行ったんだ」

「酔っぱらってな、その、男はよくあるんだよ、つい、ムラムラすることが」

まだ、加恋は疑いの目を私に向けている。


「わたし、言いましたよね……」

「ああ、分かっている」

「奥さんがいる人を好きになったんだから、2番目なのは仕方ないけど……」

「奥さんとわたし以外の女の人と何かあったら……」



私は、黙って首を縦にウンウンと振る。



「殺す」


「って」




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