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異世界転生しなくても美女とハーレム

第4章 高校時代の委員長

「委員長?」

「田中君?」

私が声をかけると、香織も湯けむりの向こう側から反応した。

「よりによって、あなたがいるなんて……」

不機嫌そうな声が聞こえたかと思うと、身体を流す音が響いてきた。
どうやら、構わずに入ってくるようだ。

しかも、タオルで隠さずに、そのまま湯船へと向かってくる。四十になろうかという熟女とは思えないほどの見事なプロポーションだった。

「他には……居ないみたいね」

「まあ、こんな時間だからな」

私は、次に文句を言われたら、上がってしまおうと思っていたのだが、意外にも香織は私の近くに寄ってきた。

「田中君と二人きりで話すのって、初めてじゃない?」


髪をアップにして露わになっているうなじが、温泉の滑りで妖しく光っている。
その色香に、思わず私の下半身が反応する。

「そうだったっけ?」

私は平静を装うが、声が少し上ずっているのが自分でも分かった。

「良いお湯ね……」

と言うと、香織は「はぁ~」と吐息を漏らした。



「さっきは悪かったな、調子に乗って、嫌な思いをさせてしまった」

「そうだったわ、私、怒ってるんだった」
そう言うと、香織は眉をひそめた。

「それに、さっき今野さんの部屋にいたでしょ」

「あ、いや、それは……」

やはり、聞かれていたようだ。この次に何を言われるか分かったものじゃない。私は身構えた。


「宴会場で、あんなことをされた上に、二時間も、あんな声を聞かされたら堪ったものじゃないわ」

内容に伴った声のトーンではない。これは、女性が甘えている時の声音だ。

私が感じた通り、香織は大胆な行動に出た。

腰を上げると、そのまま私の膝の上に乗ってきたのだ。

「さっきの仕返し。 今度は私が一夏さんの膝を借りるわ」




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