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異世界転生しなくても美女とハーレム

第5章 アキバの地下アイドル

ここで少し、私は冷静になる。

今までの相手と麻理は、明らかに違う。一体、何が違うのだろう? 私は己の内部に沸き上がった違和感の正体を探った。

「なんだか、凄く気持ちよくなってきました」

三杯目のカクテルを飲み干すと、麻理は顔を真っ赤にさせながら言った。
少し呂律が怪しくなり、目もトロンとしている。

いつもなら、ここで私は斬鉄剣を抜くタイミングを計りだすのだが、ここへきて、ようやく違和感の正体が分かった。


麻理には、恥じらいが全くないのだ。

「田中さん……、わたし、少し横になりたい気分です」

「麻理ちゃん、部屋をリザーブしてある。 そこで少し休むかい?」

「はい……、田中さんなら、きっと部屋をとってくれていると思いました」

「麻理ちゃん、その……、僕と一緒に部屋へ入る事に抵抗はないの?」

「なんで?」といった表情で、麻理は私を見つめる。

分かっていないのか、分かっているのか、判断に悩むところだった。

「その……、今日会ったばかりの男の人と、密室で二人きりになるんだよ」

「分かってますよ。 わたしだって子供じゃないんだから。
そのつもりで田中さんの誘いを受けたんです」

やはり、かなりの経験者のようだ。これではまるで同窓会で再会したかつての恋人と同じで、単に性欲を満たすだけの展開になってしまう。

それは、私の趣向ではない。


私は、もっと麻理に恥じらって欲しいのだ。

そう言えば、昼間のイベントの時も、殆ど恥じらう事もなく、私のセクハラをことごとく跳ね返していた。


この若さで、あれだけの返しができるのも、経験豊富なためなのか……。


ならば、私も割り切って、若い女の子の肉体を楽しませてもらおうと決めた。


「分かったよ。 じゃあ、部屋へ行こうか」

「はい……。 あ、わたし初めてなんです。 だから、全て田中さんにお任せします」


「え?」




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