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変態ですけど、何か?

第11章 淳也

「里帆、少し休憩しようか?」

ぐったりしているあたしの髪を撫でながら、淳子が言った。

「うん、あたしシャワー浴びたい」

「オーケー!じゃあ、お湯を貯めようよ」
淳子は浴室に行き、おゆを貯め始めた。

戻ってきた淳子はベット脇に腰をおろした。

「タバコいいかな?」

淳子が、太い声で尋ねた。

「あはっ!いいよ」

あたしは、おかしくなって、笑いながら答えた。

「な、何でわらうんだよ?」

「ははははっ!だってさあ、スカート履いてお化粧もそのままなのに、淳也に戻ってるんだもん」

「わ、忘れてたんだよ」

淳子、いえ、淳也は顔を真っ赤にして、タバコに火を点けた。

「あら!あたしタバコオーケーなんていってないわよ」

「ご、ごめん」

淳也が慌てて火を消そうとする。

「あははっ、嘘よ。タバコくらい、大丈夫よ。
あそこに蝋燭垂らされるより、よっぽどマシよ」

「ゲホッ、ゲホッ!ごめんよ。辛かったかい?」
自分の吐いた煙にむせながら、淳也が言った。

「そりゃ、辛いわよ。おまけに針まで刺されてるんだもん」

あたしは、わざと膨れっ面でいうと、
「ホント、ごめん。里帆の喘ぐ顔見てたら、興奮しちゃって・・・」

うなだれる淳也。
少し可哀想になってきた。

「辛かったけど・・・、スゴく感じちゃった」

あたしが言うと、
「良かった。安心した」

淳也はそう言って、あたしの反対側に煙を吐き出した。

その姿を見て、
あたしは秋野玲子を思い出していた。

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