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変態ですけど、何か?

第12章 再会と出会い

「うん、ちょうどあなたと同じくらいかな。去年短大を卒業して、就職したからね」

「そうなんですか・・・」

これも、あたしにはちょっと意外な答え。

勝手に、子供なんて居なくて、一人で生きてきたように想像していたから。

「じゃあ、今は娘さんと2人で?」

「いいえ。娘は一人暮らしをしてるわ。うるさい母親から、早く離れたかったんでしょうね。わざわざ、東京の会社に就職して、今ごろきっと羽を伸ばしてるよ」

「寂しくないですか?」

「別に。お互いに近すぎなくて、かえって電話なんかで話すようになったわ。
でも、柚木さん。さっきから質問ばっかりね」

「ごめんなさい」
あたしが謝る。

「良いのよ。でも、柚木さんの事も教えてほしいな。
柚木さんも一人暮らしなの?彼氏はいる?」

「はい。あたしも、父と2人だったから、就職して一人暮らしを始めました。彼氏は、いるようないないような・・・」

あたしが口ごもると、靖子は笑いながら言った。

「あはは!さっき電話したとき、横にいた人ね?あっ、いいわよ。無理に話さなくても」

淳也が隣にいたことは、靖子にはわかっているようだった。

「彼氏みたいなものです。でも、」

あたしが言うと、

「その人に一途ってほどじゃないみたいね。でなきゃ、デートを切り上げて、おばさんに逢いに来ないわよね」

「はい・・・。あっ、でも、早乙女さんは、おばさんなんかじゃないです。
何だか、ちょっと年上のお姉さんっていうか・・・」

「あら、ありがとう。柚木さん」

「ホントですよぉ。あたしの、綺麗なお姉さんです」

あたしの話を聞きながら、ハンドルをさばく靖子に、あたしは親しみ以上の感情を抱きはじめていた。



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