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変態ですけど、何か?

第13章 玲子先生 ~留学~

「でもね、里帆とは逢えなくなるわ。少なくとも、何年間かは」

あたしにとっても、それは辛いことだったけど、
だからといって玲子先生に夢を諦めてほしくはなかった。

「でも、こんなチャンスは二度とないかもしれないし、やっぱり玲子はドイツに行くべきだと思う。
あたしは、
何とかひとりでもやっていくから・・・」

あたしは、言った。

玲子先生の部屋で初めて聴いた、グリーグが脳裏で甦る。

「あたし、日本から応援してるから・・・」

あたしの目から、涙が溢れてくる。

玲子先生が、唇で涙を吸いとる。

「ごめんね、里帆。やっぱり私、夢を捨てられない」

あたしは、玲子先生の腕の中で、何度も頷いた。



高校の卒業式を待たず、玲子先生は旅立って行った。

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