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変態ですけど、何か?

第13章 玲子先生 ~留学~

その後、二人でシャワーを浴びて、あたしたちは明け方まで、ベッドで愛し合った。

何度目かの絶頂のあと、靖子はあたしの隣で、スヤスヤと寝息をたて始めた。

20時間も、車を運転し続けて、きっと疲労困憊しているのだろう。

あたしは、靖子の額にキスをして、自分も眠りに落ちていった。


お昼過ぎに目を覚ますと、靖子はまだ夢の中にいた。

あたしは、靖子が出してくれたロングTシャツを着て、キッチンに立つ。

出来るだけ音を立てないように、ご飯を炊き、冷蔵庫の残り野菜で味噌汁を作った。

玉子焼きを焼いていると、寝室から靖子が顔を出した。

「おはよう!もうすぐご飯が出来るから、顔を洗ってきて」

あたしが言うと、靖子が微笑む。

「あら、ありがとう。起きたらご飯が出来てるなんて、何年振りかしら?」

靖子はキッチンのあたしにキスをして、洗面所に向かった。

あたしは、焼き立ての玉子焼きをお皿に盛り、味噌汁とご飯をリビングのテーブルに並べる。

洗面を済ませた靖子は、ソファーに座って手を合わせた。

「里帆、ありがとう。いただきます」

「ごめんね。キッチンの勝手がわからなくて、お味噌汁と玉子焼きだけしか出来なかったけど・・」

「ううん。充分よ。ひとりの時には、コンビニのサンドイッチで済ませてしまうことが多いんだから。
手作りのご飯があるだけで、うれしいわ!」

あたしたちは、とりとめのないおしゃべりをしながら、箸を動かす。

お互いの仕事の苦労話や、二人の趣味の音楽のこと、等々。
「ちょっとおかずが寂しかったわね。
今度は何か材料買ってくるね」

あたしが言うと、

「冷蔵庫、空っぽだったでしょ?ひとりだと、どうしても外食で済ませちゃうから」

「うん。でも、あたしも似たような物だよ。
お野菜なんて、なかなか使いきれないから、買えないのよね」

「ほんと。1人分だけ売ってないからね。
でも、里帆と食べられるなら、これだけで充分」

靖子が目を細めた。







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