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不倫研究サークル

第9章 ハプニング

「陽菜! やっぱりダメだ! こういうの」

僕は、あわてて目を閉じ手で隠した。

「圭……」


「ちゃんと見てよ」

「だから、無理だって!」

「ふ~~、世話が焼けるな~」

ヤレヤレと言った感じでため息をつくと、陽菜は僕の前に跪いたのか、顔を覆っている僕の手を握ると、力まかせにどけようとする。


「もう、危ないから、抵抗しないで」

確かに、浴室れ暴れるのは危ない、僕は仕方なく手をどける。

「ちゃんと見て!」

陽菜の声が近くに聞こえる。おそらく顔が近くにあることが分かる。


ゴクリ

またも僕の喉が鳴った。

もはや、これ以上は抗えない。僕は少しずつ目を開いた。


……。

……。


(?)


「どう? ワタシ 笑」


「陽菜……、これは……」

「ウフフ、圭の慌てぶりったら 笑」



陽菜は、セパレートタイプの水着を着ていた。

「いつの間に……」

僕はただ、あきれるばかりだった。


「ウフフ、さっきのスーパーで買っておいたの 笑」

「それにしても、予想以上の反応なんだもん、圭ったら、ウケる~ 笑」


僕は、どっと疲れが出てくるのを感じた。またしても陽菜にしてやられたことが悔しいが、反面、安堵したのも事実だ。

ブクブクと湯舟に沈み込む。


「田舎のスーパーで買ったにしては可愛いでしょ? この水着」
「今度、プールか海でデートしよ」

「ああ……、そうだな……」

(誰が陽菜となんかデートしてやるもんか)

少し拗ねるのであった。




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