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不倫研究サークル

第12章 女社長

「ごめんなさいね、取り乱しちゃって」

泣きじゃくっていた綾乃だったが、ようやく落ち着きを取り戻したようだった。

終わった後……、呆然としていた綾乃は、ポロポロと涙を零し始め、子供のように泣きじゃくった。

僕が慌てふためいていると、綾乃は『自分でもなんで泣いているか分からないから、暫く放っておい』と言った。

だから、僕はオロオロしながら、待っていたのだ。

「宮下さん、すみません、僕が上手くできなかったから……」

「違うのよ、最初だけ痛かったけど、直ぐに気持ちよくなったし、森岡君は上手くやってくれたわ」

そう言うと、綾乃は自分の下半身に付着した僕の落とし物を指でなぞった。

「これって、凄い匂いがするのね……でもイヤな匂いじゃない……、なんだか身体がジンジンしてきちゃう」

それは、僕も同じだ。綾乃の体臭や、汗の匂いを嗅ぐと、気持ちが高まるような思いがした。

「あ、すみません、気が利かなくて、拭きます」


僕は、枕元に会ったティッシュペーパーを数枚、抜き取ると綾乃の身体の付着物を拭きとった。

「ここも、僕が拭いて良いですか?」

「あ、そこは自分でする」

綾乃がそう言うので、僕はまたティッシュペーパーを抜き取り、綾乃に手渡した。

「初めての時、血が出るって、本当なのね」

綾乃は使ったばかりのティッシュペーパーを眺めながらつぶやいた。

ティッシュペーパーには、少し、赤いものが滲んでいた。

「可笑しいでしょ、良い歳の女が、処女喪失で泣くなんて」

僕には、綾乃がなぜ泣いたのか、分からなかった。少なくとも、痛いとか、そんな単純な事ではないだろう。

「自分でもビックリよ。 あんなに感情が昂って抑えが効かなくなるなんて、記憶にないくらい」

僕には、かける言葉が見つからず、代わりに綾乃を引き寄せて抱きしめた。

綾乃も僕に抱きついてくる。

「今夜、一緒に居てくれる?」

「はい……」

返事と一緒に、僕は綾乃の唇を吸った。


「男の人に抱かれるって、幸せな気分になれるのね」

僕より、ずっと年上の綾乃が少女のように僕に甘えてくる。

年齢は関係ない。肌が触れ合い、気持ちが絡み合う時、人は幸せな気持ちになれるのだろう。僕も今、心地よさに満たされていた。

綾乃が僕を見つめる……。

「もう一つ……お願い」

「私のパパートナーになって」




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