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不倫研究サークル

第6章 一触即発

ーーGW最終日。

僕はマンションまで陽菜を迎えに行った。

相手は未成年だ。キスまで交わしたとはいえ、やはり保護者に連れ出すことを報告して出かけるべきだと思ったからだ。


それに、少し佳那とも会いたいという下心も働いた。

「なんで家で待ち合わせなのよ~」

「普通、デートって駅とか喫茶店とかでワクワクしながら待ち合わせるものじゃないの?」

陽菜は不満たらたらの様子だ。

「陽菜ちゃん、圭君を困らせないのよ」

「アナタみたいな”子供”の相手をしてくれているんだから」

キッと陽菜が佳那を睨む。


どうもこの母娘の仲がどうなっているのか心配になる。

「もう~、良いからさったと行こう、圭」

陽菜は、僕の手を引いて外に出ようとする。

「あ、圭君」

それを佳那が追いかけ、僕の耳元で囁いた。

「今度は、私の相手をしてね。後でメッセージ送るから」

今にも頬にキスをしかねないほどの距離だった。

「もう! ママ、行くから、圭から離れて!」

グイグイと手を引っ張り、佳那から引き離しにかかる陽菜。

「いってらっしゃい~~」

佳那はニコニコしながら僕たちを見送った。


玄関を出ると、陽菜は怒り心頭に「圭ったら、ママにデレデレしすぎ!」と言い放った。

実際、僕は少し佳那に好意を抱いている。ずっと年上だけど、もし奥さんにするなら佳那は理想の女性だと思った。


エレベーターに乗り、改めて陽菜を見ると、まぶしいくらいに可愛い。

ホットパンツから伸びる白く細い脚。

いつもはおさげにしているが、今日は黒髪にストレートロングが映える。


間違いなく、陽菜もS級美少女だ。




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