不倫研究サークル
第1章 謎の美少女と怪しいサークル
「俺もダメっす。近くまで連れてきたんだけど、逃げられちゃいました。
サークル名を言うと、どいつもこいつも顔を引き攣らせながら逃げて行くんっすよね」
「むうう~、去年も勧誘できた新入生はゼロ。このままではサークルの存続が危ういぞ」
田沼が悲壮感を漂わせながら嘆いた。
「田沼さん。とりあえず、岸本が連れてきた奴に何としても入部してもらいましょうよ」
「そうだな、まずは自己紹介するか。
俺は、田沼元気。社会学部の4年生だ。出身は東京。このサークルの幹事でもある」
「俺は、岡田明哉。社会学部の3年生で出身は和歌山。サークルの副幹事をやっている。よろしくな」
「僕は、岸本亮介。文学部の3年生。出身はさっき話したとおり鹿児島。僕もサークルの副幹事だ」
岸本が紹介まで自己紹介を終えると、3人の先輩たちの視線が一斉に僕へ向けられた。
これは……、とりあえず自己紹介するしかない。
「僕は、森岡圭です。経済学部です。出身は島根です、よろしくお願いします」
(いや、そうじゃないだろう!)
こんな胡散臭いサークルに入部する気なんて、僕にはさらさらない。
『よろしく』なんて余計だった。
後悔したが、田沼は僕の両手を握りしめると可愛らしい目を輝かせながら首を縦に何度も振った。
「うん、うん、よくぞ我がサークルを選んでくれた。君は、幸運だぞ」
(いや、まだ入部するとは言ってないぞ)
「あの、そもそも、このサークルって何のサークルなんですか?」
握られた手を振り解きながら尋ねる。
「おう! よくぞ聞いてくれた」
「我がサークルは、『不倫研究会』という」
サークル名を言うと、どいつもこいつも顔を引き攣らせながら逃げて行くんっすよね」
「むうう~、去年も勧誘できた新入生はゼロ。このままではサークルの存続が危ういぞ」
田沼が悲壮感を漂わせながら嘆いた。
「田沼さん。とりあえず、岸本が連れてきた奴に何としても入部してもらいましょうよ」
「そうだな、まずは自己紹介するか。
俺は、田沼元気。社会学部の4年生だ。出身は東京。このサークルの幹事でもある」
「俺は、岡田明哉。社会学部の3年生で出身は和歌山。サークルの副幹事をやっている。よろしくな」
「僕は、岸本亮介。文学部の3年生。出身はさっき話したとおり鹿児島。僕もサークルの副幹事だ」
岸本が紹介まで自己紹介を終えると、3人の先輩たちの視線が一斉に僕へ向けられた。
これは……、とりあえず自己紹介するしかない。
「僕は、森岡圭です。経済学部です。出身は島根です、よろしくお願いします」
(いや、そうじゃないだろう!)
こんな胡散臭いサークルに入部する気なんて、僕にはさらさらない。
『よろしく』なんて余計だった。
後悔したが、田沼は僕の両手を握りしめると可愛らしい目を輝かせながら首を縦に何度も振った。
「うん、うん、よくぞ我がサークルを選んでくれた。君は、幸運だぞ」
(いや、まだ入部するとは言ってないぞ)
「あの、そもそも、このサークルって何のサークルなんですか?」
握られた手を振り解きながら尋ねる。
「おう! よくぞ聞いてくれた」
「我がサークルは、『不倫研究会』という」