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悪魔から愛されて

第20章 ライバル


「…恵美…今日は、いろいろ…すまなかった…恐い思いさせたな…」


ソファーに座り、龍崎さんに抱き寄せられた私は、また涙が溢れていた…


「……圭吾も無事で良かった…」
「…あぁ。心配かけて悪かった…」


唇がもう少しで触れそう…

目を閉じて口づけを待っていた…




その時



龍崎さんは、いきなり私の両肩を掴み、前に押し出し私の顔を覗き込んだ…



「…えっ?」



私は何が起こったかわからず、目をパチパチしていると…


「恵美…思い出したんだけど…」
「…は、はい…」
「いくら命の恩人だって言っても、早乙女にべたべたし過ぎじゃないか…?」
「…っは?」
「俺が薬で動けないとき、気づいたら早乙女に抱き着いてただろ…」
「…な…なに言ってるの?」
「早乙女も、お前を連れていくとか、何とか言ってたし…」


「圭吾!!」


「早乙女だけは絶対にダメだからな…俺はやきもちなど妬かないが、あいつだけはダメだ…」


私は思わずブッと吹き出して笑ってしまった…
いつも冷静で完璧な圭吾が、そんな子供みたいなこと言うなんて…


「恵美!笑い事じゃないぞ…」


それでも笑いが収まらない私だったが、いきなり口が塞がれた…



「…うっ…はぁ…はぁ…」
噛みつくような激しい口づけに息が詰まる…


「恵美…今日は優しくできない…許してくれ…」


私を見つめながら、服を脱ぐ姿は美しく妖艶で…

溶けてしまいそう…


首筋に舌を這わせ、噛みつくような口づけ…
血液を吸い取られるような痛みが快感に変わる…


「…め…ぐ…み…愛してる…」
耳元で囁くいつもより低い声…


私の胸の頂を舌で弄び…そこに歯をたてる…


電気のような痺れる痛みに声が出る…


「…あっああ…圭吾…」



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