悪魔から愛されて
第22章 旅行
龍崎さんと私は羽田空港のロビーで北海道行きの便を待っていた。
空港には連休の初日だけあって、かなり混雑している。
龍崎さんは、どこに居ても目立つようで、女の子達の注目を集めているようだ。
確かに、私服の龍崎さんもカッコいい…
ファッション雑誌の1ページみたい…
学生と思われる、女の子5人組が私たちに近づいて来た…。
「あの…一緒に写真撮っても良いですか?」
もちろんお目当ては、龍崎さんだ。
女の子たちは私にカメラを渡すと、龍崎さんの腕に群がるように纏わりつく…
私はすっかりカメラマンだった…
「…圭吾…若い女の子にも人気だね…嬉しそうにニヤニヤしてたし…」
「恵美…別にニヤニヤしてないよ…」
「若い女の子は可愛いよね…」
「…恵美…妬いてるのか…?」
「べ…別に…妬いてなんて…ないよ…圭吾はカッコいいから仕方ないよ…」
「…そう。じゃあ良いんだね…」
「よ…良くない!!」
圭吾はクスッと笑うと私を抱き寄せ、頬に口づけた…
周りからは、“キャー”と女性たちの悲鳴が聞こえた…