悪魔から愛されて
第8章 隠せない想い
「健斗…健斗が来る前にここに誰かいた?」
「看護師さん以外は誰にも会ってないよ…」
「あの…龍崎部長とか見てないよね?」
「え?なんで部長が?…恵美、夢見てたんじゃないの?でも嫌だな、なんで部長の夢見るんだよ…」
「ごめん…きっと仕事が気になってたからだよ…」
…夢…
…違う…夢じゃない…
…翌日のランチ時間…
京子は自分の話や噂話に夢中になっている。
「なんか、怖い話聞いたんだけど…少し前に龍崎部長が、受付の女の子と一緒にいたところを見た人がいてね…気になってたんだけど…その子それ以来会社休んでたみたいなの…」
「ふう…ん。たまたまじゃないの…」
「ここからが怖い話なの…その子…亡くなったらしいよ…」
「えっ…もう一度言って…」
「だから…亡くなったの…」
私の体に稲妻が走る衝撃だ…
まさか…
悪魔…
「恵美、顔色悪いけど…大丈夫?」
「ごめん…ちょっと貧血…大丈夫だよ」
「そう…大丈夫…?この前からちょっと変だよ…気を付けてね…」
私は…何かを確かめたくて…部長室に向かっていた…