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悪魔から愛されて

第12章 私の運命

そこに、一人の女性が座っていた。
肌の透き通るような美しい女性だ。

「予約した西条です。よろしくお願いします。そして友人の鈴木さんもお願いします。」

その女性は静かに頷き、私たちを前に座らせた。

先に占ってもらったのは京子。

京子の前世は、歌を仕事にしていたことが分かった。
思えば京子は音楽が好きだし、自分が歌うことも好きだ…

すごいな…けっこうわかるんだ…


そして私の順番になり、私は女性の正面に座った。
その女性は私を見るなり、目を大きく開けて驚いている…

「あ…あ…あなた…」
「…っえ…」
「あなたは、あの方の生まれ変わり…?」
「あの方…とは…?」


「り…り…リリス…様」


その言葉に稲妻が走った…。
やはり…本当なの…。

「そして、あなたをいつも見守っているのは、悪魔ともいわれるルシファー様…」

「あの…ルシファーはどんな方だったのですか?」

「私もそんなに詳しくはないのですが…もともとルシファーは堕天使で、その前は最高位の大天使だったそうです。とても美しいと聞いたことがあります。そして妻のリリスをとても愛していた…とも言われています。あなたを今も大きな愛で見守っていると思いますよ…」

「私は…どうすれば良いのですか…」

「…わかりません…ただ…あなたもルシファーを忘れることはできないと思います…」

私は気づいていた…ルシファーの愛の大きさも気づいていた…
これから…どうすればいいの…



「恵美、大丈夫…。顔色悪いよ。」
「…うん。大丈夫。」
「あのさぁ…占いだから…当たってないかもね…だって悪魔なんて…考えられないよ。」
「そ…そうだよね」

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