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となりのにぃに

第11章 いざ、デート当日

「…敬人はさ、好きな人いるの?」


「ん? べつにいねぇけど?」



クレープを齧りながら、キョトンと答えた。



「そっか。 高校生なのに彼女もいないんだね(笑)」


「ほっとけ、バカ」



コツンとおでこを叩かれた。




「そういうお前は好きな奴は?」


「…いるよ」



数秒間をおいてから



「いんの!? 」


「いるよ」


「アイツ? お前が前一緒に帰ってきた…」


「並木くんは友達!」


「そっか…」


「私だってもう5年生だからね。 彼氏できたら敬人に紹介するよ」


「小学生に彼氏は早い!!」


「石頭~」




ふふっ ちょっとは私を女の子だって意識してくれたかな?




「クレープ美味しかったねぇ」


「お、おう」


「薄暗くなってきたから帰ろうか。 今日は付き合ってくれて本当にありがとうね」


「あぁ、俺も楽しかったよ」



敬人、ちょっと動揺してる(笑)





夕飯までには家に着いた。


「ただいまー」


「おかえり、みりか、敬人くん」


「みりか、敬人くんにワガママ言わなかった? 困らせなかったかしら?」


「全然、楽しかったです!」


「敬人困らせる程私、子供じゃないよ!」


「みりか、呼び方…」


「俺が言ったんです。呼び捨てでって」


「そ、そうなの?」




少し、兄妹から距離が縮まったかな? この初デートは一生忘れられないな。

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