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となりのにぃに

第19章 中学1年、高校3年

「何か手土産持っていかないとね」




あ、そうか。お家にお邪魔するなら手土産が必要か。

何がいいかな?





「みりか、敬人くんが何が好きか知ってる?」


「うーん… 甘いものは好きみたいだよ」


「ならケーキにしましょうか。お金渡すから、駅前のケーキ屋さんで買ってくれる?」


「いいよ!」


「4つ買うのよ? わかった?」


「はーい」









「なんだ? 我が家の女性たちは楽しそうだなぁ」


「パパ!」





お風呂上がりで頭をタオルで拭きながらパパが話しかけてきた。


ちょうど良かった。パパにも話さないと。





「パパ聞いて? 今週の日曜日、敬人のお家にお呼ばれしたの。今その話しをしてたんだ」


「そうかぁ。良かったな。 ……敬人くんのご両親もお家にいるよな?」


「え? わかんない」






そしたら、パパは何か渋い顔をした。 なんだろ?






「お邪魔する前に敬人くんに連絡して聞きなさい」


「わかった。でも、なんで?」


「みりかももう中学生だ。男の子の敬人くんと2人きりはあまり良くないからな」


「でも… 敬人だよ?…」


「敬人くんでも2人きりはダメだ。……お前は少し敬人くんと距離が近過ぎる。そろそろ適切な距離感を保った方がいい」









中学生になると敬人との距離も変えなきゃいけないんだ。


中学生なんてなりたくなかったかも…






「…わかった」


「うん。距離感だけ間違えなければ、今まで通り仲良くして大丈夫だからね」
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