テキストサイズ

となりのにぃに

第15章 みりかの成長

トイレから出て、ママから可愛らしいピンクの箱の鎮痛剤をもらって飲んだ。


「みりかも、大人の仲間入りね。 今日は好きな物作ってあげるわ」


「……オムライスが良い」



「わかったわ。お赤飯じゃなくてもいいのね(笑)」


「!? 当たり前でしょ! ママのバカ!!」


「わーっ、怖い」




ママは本当にお茶目だなぁ…。







そして、その日の夜ご飯はオムライスだった。




「おっ、すげっ、みりかの好物じゃん! テストで100点でもとったの?」



「今日はみりかが頑張ったのよ。だから、そのお祝い」


「ふーん、みりか、すごいな! よくわからんけどおめでとう!」


「おめでとう!」




父と敬人は、屈託のない笑顔で祝福してくれた。



「おめでとう、みりか!」



「おめでとう!」




「あのね、私ね、パパと敬人がいて幸せだよ! いつもありがとう!」



「おばさん、みりか、頭打った?大丈夫? 普段こんなこと言わないのに…」



「敬人、喧嘩売ってんの?」


「だって、らしくねぇじゃん!」




「はいはい、2人ともおしまい。 もう喧嘩しないで 」



「はーい、ごめんなさーい」


「食べようぜ」




今日のオムライスはいつもより美味しかった。 そしてなぜか涙が出そうになった。





「ごちそうさまでした。 あのね、お風呂明日の朝入る。 今日はもう寝るね。おやすみなさい」




「あ、あぁ…おやすみ」


「おやすみね!」



私は両親の声を聞いて走って部屋へ向かった。

目が潤んでいるのがバレたくなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ