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NOMAD メガロボクス2

第4章 ガシッ

そこにいるのはさっき会った15歳ぐらいの娘で背は154㎝ほど、体重は42㎏ぐらいと細いほう。育ちがよさそうなライトベージュの肌色にやや切れ長な目でライトブラウンの瞳にダークブラウンのはりのある髪で胸が隠れそうな長さのロングヘアー。



服はブラックのロングダウンコートの中にピンクベージュのプルオーバーにネイビーの10分丈のレギンスと黒のショートブーツを履いてる。


チーフに子どもがいたとしたら自分の娘かもと思いそうなぐらいの年ごろな少女だ。関係者の身内かもしれないが。それにしてはだれも見あたらないあたり1人で来てるらしい。



(ちょっとそこまで)



といったような服装で心なしか寒さをこらえてるようだ。少女がなにかを決めたような顔をしたあとで話しかけてきた。



「さ、さっき女の人に勝ちを捧げるって…」



それを聞いたチーフはずっこけそうなくらいに面食らった。



(…ならなんだよ…別に珍しくないぜ)



「…ならなんだ?」



容姿をおだてればマジでショックをうける。おまけになにやら問いかけてくるガキってのは。



(…わけわかんねえ)



「あんなにすぐ言えるの…?」



(オレらの非認可地区では当たり前だがな)



とチーフは思う。



「オレは言うぜ。人によるだろ」



うるさいガキを追い払いたくなったチーフはそう言い捨てる。



少女はおさまらず



「……そう気軽に言えるのがわかんない…」



少女の住む認可地区にももちろんイベントなどはあるが愛想笑いなどはタブーだ。



「早く帰んな」



なんでコイツオレなんか待ってんだ?…マジで変わってんなとチーフは思う。



「…か、帰れない…」



少女の所持品は父親からわたされた金持ちだけが利用できる機関のキャッシュカードと月イチぐらいの頻度で母親に会うたびに20万円を持たされてるのみだ。



ただお金はあっても未成年で非認可地区のこの街では泊まれるホテルはない。見つけたとしてもカードが使えなかったり予約がないと断られる。



昨日までは運転手の車で用をすませたりどこに行くにも行ってもらってた。だけど今回はそれも断った。スマホは持ってるがせっぱつまらないかぎりは使いたくない。



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