NOMAD メガロボクス2
第2章 ビシッ
ジョーはチーフから少し離れて殴りかかるタイミングをはかる。何度か2人の体にパンチが当たる。チーフの右ストレートがジョーの顔めがけて打たれると脳がふらついたようでさすがのジョーも動けなくなった。
「さっきのジャブ(パンチの一種)くらってたのはオレだったかもな」
殴りあいの途中でチーフはジョーの一撃を紙一重でかわしたらしい。ビビッたようにも思える。
「おい、行くぞ!」
とジョーを見てる少女にかける声にも怒りがこもる。だが彼女は車に乗らない。
「おいっ!!」
さっさと駐車場を出たいのに少女は動かない。あげくの果てにはジョーのほうに行ってしまった。
「好きにしろッ!」
チーフはそう吐き捨てるとバン!という大きなドアの音と同時に大きな急ターンで
キュキュッ!
と荒く車のタイヤをきしませて駐車場をあとにした。
負け試合で生き恥をさらしたうえに駐車場でからまれては無理もないだろう。
一方の少女はボクシングにはとんとうとい。だけどジョーにしろチーフの言いぶんも試合を見たせいかなんとなくわかるだけになんにも言えない。
少女はメガロボクスにあまり興味なかった。だがたまたま立ち寄った店で歌う男を見たのがきっかけだった。
背の高いマッチョでベージュの帽子をかぶりインナーは8分袖の白いTシャツを着ててその上に白いポンチョを上着がわりにまとってる。
デカくて低めな歌声はうまくはないが聞かせるものがあるようだ。
よくわからないがやりきれなさを歌いたいようだ。だけどなんでだか聞いてるうちに心情が少しわかるような気がした。
店のバーテンに
「今夜の試合に出場するメガロボクサーですよ」
と聞いて興味が少しわいてきた。思わず
「え、そうなの?」
と聞き返した。選手も試合前は打ち合わせのとおりに動けるかと緊張するのだろう。だからリラックスしたくて来るようだ。
(…せっかくだし一度は見たいかな…)
そう思ってると隣に座るオヤジ客が
「お嬢ちゃん、メガロボクスはじめてかい。あれはね…」
解説好きらしくどんな格闘技なのかと観戦できる会場に行ける送迎バスの停留所の場所を教えてもらった。
「さっきのジャブ(パンチの一種)くらってたのはオレだったかもな」
殴りあいの途中でチーフはジョーの一撃を紙一重でかわしたらしい。ビビッたようにも思える。
「おい、行くぞ!」
とジョーを見てる少女にかける声にも怒りがこもる。だが彼女は車に乗らない。
「おいっ!!」
さっさと駐車場を出たいのに少女は動かない。あげくの果てにはジョーのほうに行ってしまった。
「好きにしろッ!」
チーフはそう吐き捨てるとバン!という大きなドアの音と同時に大きな急ターンで
キュキュッ!
と荒く車のタイヤをきしませて駐車場をあとにした。
負け試合で生き恥をさらしたうえに駐車場でからまれては無理もないだろう。
一方の少女はボクシングにはとんとうとい。だけどジョーにしろチーフの言いぶんも試合を見たせいかなんとなくわかるだけになんにも言えない。
少女はメガロボクスにあまり興味なかった。だがたまたま立ち寄った店で歌う男を見たのがきっかけだった。
背の高いマッチョでベージュの帽子をかぶりインナーは8分袖の白いTシャツを着ててその上に白いポンチョを上着がわりにまとってる。
デカくて低めな歌声はうまくはないが聞かせるものがあるようだ。
よくわからないがやりきれなさを歌いたいようだ。だけどなんでだか聞いてるうちに心情が少しわかるような気がした。
店のバーテンに
「今夜の試合に出場するメガロボクサーですよ」
と聞いて興味が少しわいてきた。思わず
「え、そうなの?」
と聞き返した。選手も試合前は打ち合わせのとおりに動けるかと緊張するのだろう。だからリラックスしたくて来るようだ。
(…せっかくだし一度は見たいかな…)
そう思ってると隣に座るオヤジ客が
「お嬢ちゃん、メガロボクスはじめてかい。あれはね…」
解説好きらしくどんな格闘技なのかと観戦できる会場に行ける送迎バスの停留所の場所を教えてもらった。