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無人島行ってみた話

第8章 男だけのサバイバル

さて、景色は記憶にあるが場所がハッキリしない港にて、お客さんのお兄さんという、当時、おそらく70半ばの色の黒いおっちゃんに、あんたらが行くんかいと、初対面で物の言い方をしらんのかと言いたくなるような気持ちをグッとおさえ、僕と桂木さんが手ぶらに近い出で立ちでやってきた。

そう、二人だけだ。

桂木さんは無人島にハマったようで、以前、安藤企画で行ってから、二回くらい無人島キャンプをしているらしい。

まあ、話は聞いていたし、何度か誘われもした。

だが、どっちかと言えば、山にハイキング登山が好きだったから、やんわりと嘘をこいて断ってきたんよ。

だから、今回は何度も断るのは悪いからと、参加したら、まさかの二人。

そんなもん、不安しかないがな。

ここまでわずか40ページで章の数だけ多い話ですが、ここからが過酷でした。

なんと、2泊。

食べるものはあるかと聞いたら、

「さあ、なにかしらあるんじゃねえかな」

水はあるか?

「う~ん、どうやろ?」

ここで不安がテトリスのように積まれるわけですよ。安心を呼ぶ真っ直ぐな棒が出てきてくれないのよ。

これぞ本格的なサバイバル。

前回は管理された無人島。今回は、ほったらかしのまんま状態。

どんな島かの情報もなし、万が一のトランシーバーなし。近い所までの魚介類は捕ってもいいがある程度の密漁は目をつむったると言われ、苦笑いしかなかった。

なんだろ、港につくまでは楽しみだったが、船に乗った瞬間、もう二度と戻れないような気がした。

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